統合失調症に対する認知行動療法について

COLUMN

統合失調症とは

統合失調症とは、気持ちや考えがうまくまとまらなくなってしまう精神疾患のことです。脳の機能に問題が生じることによって発症すると言われており、約100人に1人がこの病気で苦しんでいます。


また、統合失調症の症状は大きく分けると以下の2種類に分類できます。


● 陽性症状:健康なときには見られなかった症状
● 陰性症状:健康なときにあったものが失われてしまう症状


陽性症状の典型例は、幻覚と妄想です。中でも、周りには聞こえない音や声が聞こえる幻聴症状がよく見られます。一方、陰性症状は感情表現が乏しくなったり、意欲が低下したりといった症状が該当します。


統合失調症は早い段階から治療を始めると回復も早いと言われているので、異変を感じたらすぐに専門医の診断を受けることが大切です。

認知行動療法とは

認知行動療法とは、認知や行動に働きかけて心のストレスを楽にする精神療法のことです。認知とは、ものの受け取り方や考え方のことを指します。


人は強いストレスを感じると心を追い込んでしまい、問題をうまく解決できません。すると、抑うつ感や不安感が強まってしまい、塞ぎこんでしまう原因ともなるでしょう。認知行動療法では、心のバランスを取り戻して柔軟な対応が取れるように手助けを行います。


なお、認知行動療法は欧米でうつ病や不安障害、不眠症など幅広い精神疾患に効果があると実証されています。

認知行動療法の具体的な方法

認知行動療法の具体的な手順は、以下のとおりです。


1.患者が抱える悩みや問題点、長所などをよく理解した上で治療方針を決めていく

2.患者と治療方針を共有して、力を合わせながら面接を進める

3.日々の生活を振り返る毎日行う行動・優先的に行う行動・やりがいを感じる行動に優先順位をつけて生活リズムを整える

4.統合失調症の症状に影響を与えていると考えられる問題を解決していき、適応力を上げる

5.治療の終結に向けた面接を行う


認知行動療法を行う際は、患者と良好な関係を築いて力を合わせることが大切です。現実に目を向けながら、気持ちの切り替え方法などの手助けをします。

認知行動療法が活用される場面

認知行動療法は、効率よく成果を得られる簡易的な方法が開発されたことにより、地域や職場の精神保健、福祉、教育、法律など、さまざまな分野で活用されています。具体的には短時間で相談に乗る相談センターや電話相談、当事者や仲間が互いに支え合うサポートグループなどがあります。

まとめ

統合失調症とは、脳の機能に問題が生じたことで発症すると言われている精神疾患です。気持ちや考えがうまくまとまらないため、人間関係や行動などに影響がでます。統合失調症は早期に発見できれば回復も早いと言われているため、異変を感じたら専門医の元を受診しましょう。


Terapiでは、認知行動療法を学んだ専門家によるカウンセリングを行っています。薬以外の対処法を知りたい方や具体的な解決方法を知りたい方におすすめです。また世界中どこにいてもカウンセリングを受けられるため、自分の希望に合わせられるのも魅力の一つです。豊富な経験と知識を持った専門家に話を聞いてほしいとお考えの方は、ぜひ一度お問い合わせください。

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